分子生物学ノート
1
生物は維持しながら変わり続ける存在
全ての生物は一つの祖先から進化したもの
調べたい生命現象に応じてモデルを選ぶ
モデルって?
モデルとは、モデル生物のこと、すなわち、研究対象のことです。
モデルの分類
大きく分けて、原核生物、真核生物、動物があります。
原核生物として、ウイルスや細菌があり、
ウイルスは、DNA,RNA,タンパク質合成に関係するタンパク質、遺伝子調整
細菌は、DNA,RNA,タンパク質合成,代謝に関係するタンパク質、遺伝子調整
等を調べる目的で用いる。
真核生物として、酵母があり、
などを調べる目的で用いる。
動物として、線虫、ショウジョウバエ、ゼブラフィッシュ、マウス、シロイヌナズナががあり、
線虫は、発生における体の形成機構、細胞系譜、神経系の形成と機能、プログラム細胞死の制御、
ショウジョウバエは、発生における体の形成機構
ゼブラフィッシュは、脊椎動物の体組織の発生
マウスは、哺乳類の免疫系の機能
などを調べる目的で用いる。
2
生命体分子の相補性(特異性)は非共有結合性相互作用の重なりで生まれる
非共有相互作用って?
イオン相互作用、水素結合、ファンデルワールス力、疎水性相互作用
分子相補性って?
形状、電荷、疎水性や他の物理的性質で起こる、2つの分子またはその一部の鍵と鍵穴のような適合で、それらの間で近距離での多様な非共有相互作用が可能となるもの。
分子相補性によって、生理的温度では弱い非共有相互作用ができるようになる。
巨大分子は単量体分子が脱水反応により重合体を形成したもの
p5
重合体って?
重合体は単量体が脱水反応により、連結したものです。
単量体って?
小さい分子で、同じタイプの分子同士で重合体を形成できる。
重合体の例として、タンパク質、核酸、多糖がある。
タンパク質(重合体)は、アミノ酸(単量体)がジスルフィド結合によって連結している。アミノ酸は数十から数百用いる。
核酸は、ヌクレオチドがホスホジスルフィド結合によって連結してる。ヌクレオチドは数万用いている。
多糖は、グルコースがグルコシド結合によって連結したものである。
化学反応はΔGが負になる方向に進行するが、正になる方向の反応も大きな負のΔGを持つ反応と共役すれば進行できる
p7
ΔGが負のとき、反応進行する(左から右へ)
共役って?
両者が一緒に働くこと。
3
タンパク質の構造は主鎖や側鎖の間の相互作用によって決まる
p2,3
タンパク質の主鎖間の水素結合によって、二次構造ができている。
タンパク質の側鎖を含む相互作用で、三次構造ができている。
タンパク質とリガンドとの分子相補性がタンパク質の機能を支えてる
p5
リガンドとは、タンパク質と特異的に結合する分子のこと
リガンド部位とタンパク質が構造的、反応的にぴったりになってる、すなわち、分子相補性により、高い特異性と親和性を併せ持つ
特異性は、特定の分子を他の分子より強く結合する能力。
親和性は、タンパク質とリガンドの結合の強さ。
タンパク質の活性は様々な方法で調節される
p7
タンパク質を調節する方法に
分解、小分子との結合と修飾の3つがある。
GT paseに結合した
GDPグアノシン二リン酸がGTPグアノシン三リン酸に置き換え活性化させる方法
プロテインキナーゼによるリン酸化反応の活性化とプロテインホスファターゼによる脱リン酸化反応による不活性化で調節する方法。
ホルモンや消化酵素の調節では、
加水分解で不可逆的に活性化したり、不活性化したりしている。
4
核酸の構造は塩基同士の相補的な相互作用によって決まる
p2
核酸って?
細胞内の全タンパク質のアミノ酸配列を決める情報、
ポリペプチド鎖が合成されるときに、アミノ酸を選び出し、これを正しい順序に連結する細胞内装置の構成成分であり、
タンパク質合成時のアミノ酸間のペプチド結合形成、
細胞内の重要な多くの化学反応を媒介するもの。
どちらも、ヌクレオチドという単量体の繰り返しによって構成された直鎖状重合体。
天然のDNAがAアデニンは常にTチミンと対になっていて、GグアニンはCシトシンと対になって、A•T、G•C塩基対を形成する。組んだ塩基対は互いに相補的である。
核酸5'から3'にタンパク質はNからCに伸びる
p4
そのままの意
翻訳には三種類のRNAが関わる
p5
mRNAとtRNAとrRNAの3種類がある。
mRNAは、DNAからコピーした遺伝情報を担っている。
t RNAは、アミノ酸を結合し、mRNA上の次のコドンに応じたアミノ酸を伸長中のポリペプチド鎖の先端に運ぶ。
r RNAは、多数のタンパク質と会合してリボソームを作り、リボソームはmRNA上を移動しながら、アミノ酸を重合させる。
5
セントラルドグマって?
セントラルドグマを単純化すると、DNAからRNAへの転写をし、翻訳してタンパク質をつくるというモデル
転写、タンパク質のアミノ酸配列を特定する三塩基DNAは、リボヌクレオシド三リン酸rNTP単量体の重合によって、mRNA前駆体へと転写される。
RNAプロセシング、すなわち、スプライシングやその他のmRNA前駆体への修飾させ、mRNAができる。
翻訳、mRNAの三塩基コードは、20アミノ酸へと変換、される。
リボソームはタンパク質を合成する細胞小器官
転写
RNAポリメラーゼは、転写因子であるプロモーターに結合すると、DNA鎖を約14塩基対ほどいて、プロモーターから5'→3順にリボヌクレオチドが重合し、伸長し、一次転写産物のRNAができていく。このRNAをmRNA前駆体とよぶ。
伸長中には、転写バブルという約14塩基対にわたって、二本鎖がほどけた領域を維持する。
mRNA前駆体:タンパク質をコードする遺伝子の一次転写産物であるからだ。
真核生物のmRNA前駆体がRNAプロセシングにより、mRNAになる。
mRNA前駆体をエンドヌクレアーゼで切断し、ポリ(a)ポリメラーゼという酵素がアデニル酸残基を一つずつ結合し、ポリ(A)尾部をつくる100~250塩基。そして、スプライシングにより、イントロンを除去し、残ったエキソンを結合する。
6
目的のタンパク質をコードするDNAを単離するにはゲノムDNAよりcDNAが効果的
p3?
ゲノムシークエンサー?
単離したDNA断片を使えばタンパク質の発現・機能・局在を解析できる
p3,4
どの遺伝子がいつどこで発現するかがわかる
〇〇が変わる遺伝子はどれか
タンパク質の強制発現
特定の遺伝子の機能を不活性化するには遺伝子破壊・ドミナントネガティブ変異・RNAiを用いる
p6,7,8
マウスでの遺伝子破壊
ドミナントネガティブ変異体
RNAi
7
遺伝子とは機能を持つタンパク質やRNAの合成に必要なDNAの全塩配列
ゲノムDNAには遺伝子以外にたくさんの反復配列が含まれる
p4
反復配列=反復DNAでおけ?
非コードDNAの中の反復DNA
単純配列DNA(サテライトDNA)
DNAフィンガープリント法?
散在性反復配列(可能性因子)
DNAトランスポゾン
LTA:長鎖末端反復配列を含むレトロトランスポゾン
LTA:長鎖末端反復配列を含まないレトロトランスポゾン、SINE:短鎖散在因子
サテライトDNAって?
散在性トランスポゾンって?
トランスポゾンって?
真核生物、原核生物に見られる可動性DNA配列で、DNA合成と転移を伴う機構によひゲノム内を移動する。
ヒストンはゲノムDNAを折りたたむだけでなくクロマチン凝縮も司る
長いDNAをおりたたむには、
ヒストンを用いる?
ヌクレオソームって?
クロマチンは、DNAとヒストンを主成分とする複合体
ヒストンの修飾って?
リン酸化は二つの負電荷を与えるアセチル化するとリシンの正電荷は中和し、メチル化は、アセチル化を阻止
ユークロマチンって?
ゲノムDNAの短縮を防ぐために染色体の両端にテロメアがある
p7
ラギング鎖って?
セントロメアって?
写真でいう節のこと
8
真核生物の遺伝子は複数の調節エレメントがありそれぞれに特有の転写因子が結合する
p1
アクチベーターって?
クロマチンコアクチベータ-って?
遺伝子オフである
閉じたクロマチンが⭕により、開いたクロマチンを作ったり、リプレッサーで閉じたクロマチンを作れる。
2つのクロマチンコアクチベータ-を合わせて、転写アクチベーターと呼ぶ
開いたクロマチンをさらにアクチベーターにより、メディエーターをもつ構造になり、さらにアクチベーターを用いて、転写副産物とNELF:伸長阻害する物質を作り、さらに、アクチベーターを用いて、遺伝子オンにする。
RNAポリメラーゼⅡって?
p5
DNA結合ドメインって?
活性化ドメインって?
活性化ドメインをもつとアクチベーター
抑制ドメインをもつとリプレッサー?
ヒストンの高アセチル化はクロマチン構造を緩め転写を活性化する
p6
ヒストンN末端尾部の高アセチル化により、アセチル化されたヒストンに結合するブロモドメインをもつTFⅡDを呼び寄せる。
転写因子の活性化ドメインとRNAポリメラーゼⅡや基本転写因子をメディエーターがつなぐ
p6
メディエーターって?
だからナニ?